2014年05月19日

通訳者なら…どうすべき?

個人的に…考えさせられましたので…こっちで。

 ある会合でのことだそうです…

 会議参加者のひとりから以下のような話があったそうな…

 /これは個人的なことだから書かないでほしい…
 実は、私、数か月前に心臓病になってしまい(仮)、薬を飲んでいるの。
 そんな体調なので、いろいろな役、受けられないのよ…(仮)。

 その時、その場にいた要約筆記者は…

(要約筆記;個人的なことなので書かないで欲しいと言っています。…)

 その後の話はホントに書かなかった!?…そうです。



これ…お話を伺った時、一瞬…「???」…一体どういうことなのか理解不能に…icon11

ここに書いた話は、聞いた話…ちょっと記憶も薄れ加減…若干事実と異なるかもしれない。

ただ…その時の私の「;・・…??????」だけははっきりしている事実。

疑問1.「書かないで」と言った本人は、会議の席で伝えたくないことを発言したってこと

疑問2.その場の音声情報を伝えるための通訳者は、話者が「書かないで」と言ったら???
     何も情報を伝えないのか
     それでは情報保障にならないのではないか???

疑問3.主催者、その場の参加者は、手を止めた要約筆記者に対して
     何らかのアクションはとったはず。
     書かれなかったので、気づかずに過ぎてしまった??

  …要約筆記者に「書かないで」と言われても、書いてほしいと伝えなかった?
   (後からでなく、「書かないで」と出た次の瞬間に!)

  話者に対し、「書かないでほしい内容を発言する必要はない」と伝えなかった?
  (主催者がそれを言うべきだよね。主催者も気付かなかったとか?)


とにかくびっくりなのは「書かないで」と言って発言するってこと。
書かないで?つまり、伝えないでという意味?伝えてほしくないことを何故…発言するの?

同じくらいびっくりだったのは、ホントに書かなかったという要約筆記者
それって…いったい…face07

いったん会議を止めて、主催者なりに相談するという方法はとれなかったのか?
話者に対して、音声情報は全て文字にしますよぉ~と伝えられなかったのか?
書かないという選択は…どうして生じたのか??? 全く理解できない。

私たち、相手が健聴の講師だったりすると、そのまま書く。すべて伝える。わざわざそうする。
そうすることで、聞こえない人の基本的権利が守れると信じているから。
だって…
講演中にそんな話してるってってことはよ、健聴のお客さんは聞こえているってことでしょ?
そんな差別ってありえないわけで…icon08
だから、あえて、わざわざ、余計に丁寧に…伝えるようにしているんだけど…。

同障者の会議での発言だとか…。

ホントに不思議でならない事件。どうしてそんなことが起きたのか。

しかし…しかしですよ、これって、私たちの身近で起きていないとは言い切れないわけで…

案外…そういう対応を取る要約筆記者は多いのかもしれない…(泣)icon10  


Posted by ろぜっと山口 at 13:19Comments(6)要約筆記活動