安曇野市での研修に参加。先月はパソコンで参加したけど、思いに任せないものがあった。
今月は手書きだったけど、私の感覚とよく似た受け取り方の要約筆記者とのコンビだったためか、
とてもやりやすかった。実際、先月のパソコンより早かったかもしれない。
(相手がどう感じているのか、しらない。やりにくかったかも)
書いたロールを検証してみたい。
最初…この時点では、誰しも書けるので、あまり要約に力が入らないもの。
だが、とてもしっかり要約されている文章になっている。
基本的な1行10文字程度で下線もそろっているあたりはさすが。
めちゃくちゃ丁寧というわけではないが、読みやすい文字で書かれている。
ところどころ、敬体が混じっているが、愛嬌。
書き手が代わったようだが、文字に変化が少ない。
補助の書き足し部分の文字が斜めになっているうえに汚い。
ここでまた交代。
やや文字が小さいか?それよりも大きさが揃っていないことが問題。
癖字あり。
文章が長くなると、ねじれてしまう傾向がある。
表記は3人とも揃っている…という感じを受ける。
何度か回っているが、どこで交代しているのか、わかりにくい。これは良い傾向。
落としている部分もあるのだが、文章としては整っており、肝心の部分は入っている。
問題はどちらかというと、
「それはいらないんじゃない?」という部分を入れている人がいること。(多分私…)
もっと短くなりそうな気がする。が、ほとんど、同時性は保たれつつ筆記されていた。
話し手が言いたいことが伝わらない時の文章は、やはり戸惑っていることが明確にわかる。
ここまで、ロールを確認しながらの感想。
その他…
難聴者の話しや、読み取り通訳の言葉を書き取る時の要約筆記は
健聴講師が話す講演会の要約筆記よりも、確かに間違いやすいような気はする。
今日、よくできていたと思われる点は、補助の仕事。
3人がチームとして、きちんと動いていたこと。初めて組んだチームという感じがしなかった。
なかなか上出来だと思う。
難聴者に見ていただきたい…その判断(感想)をお聞きしたい。
ただ…文章の意味が通じない部分は、難聴者の話の意味が通じにくかったものと判断してもらえるだろうか?
一緒に実技研修をしていた超ベテランさんは、
「難聴者の中には、要約し過ぎても伝わりにくい人もいるのかもしれない。
具体的に記載していかないと、通じない可能性も高そうだ…」と…。
だから、要約筆記者が不要と判断した部分でも、
「これを入れて」…などという発言が出るのか…と、納得もできた。
「全部書いてほしい」の言葉の意味に、要約筆記に対する不信が垣間見える。
先月の研修でも、同様の話があり、とてもショックだったのだが…
(すぐ忘れる)
今日も、
「話し言葉の60%を聞きたい、何かを落とされている」…という意見があった。
落としているのは、いらない部分だよ…ということが未だ伝わらないのか。
要約筆記が一般に周知されないという深刻な問題はあるが、
利用者に信頼されていない部分がある…ということの方がはるかに深刻な気がした。
話し合いの中では、
「要約筆記者は通訳者である。これは割り切るべき。
しかし、ともに活動する支援者でもある」との意見。
一方では、手話通訳者とろうあ者の関係のように、
「もっとお互いを知るべきではないだろうか」
という意見も。
どちらも、もっともな意見…で す が …
他の要約筆記者のことまで総じて話してしまうことはできないだろうけど、
要約筆記者ってさ、あれはしない、これは嫌だ…なんて言わないよね。
けど・・
難聴者から使い分けられていたのかな?…とふと感じたりして。
日頃からの双方のお付き合いは大事。
考え方や、必要としているものがわかることは、
要約筆記者にとっては、大事な利用者情報。
お付き合いがあるから知ることができる。
難聴者も初めての要約筆記者だと、ノートテイクしてもらっても意味が取りにくいとか…
実は、それはそれで問題だけど…そういうこともあるんだと思った。
一抹のさみしさも感じつつ…技術アップの必要性を思い知らされた1日だった。